国旗を汚す

最近,国旗についての論議が盛んです。
私も日記で採り上げましたが,イ・ビョンホンのバースデイパーティでの日の丸白塗り事件がありました。
そして,ネット上でたまたま見つけたのですが,保守派の中でも国旗の扱いについて大きな意見の違いが出ているようです。

維新政党新風」という政党があります。
維新政党新風
この政党を支持する個人の集合体である新風連という組織があります。
最近,メンバーの一人がアメリカ大使館前で従軍慰安婦謝罪決議に抗議する活動をし,そのとき持参した星条旗が問題となりました。
星条旗にどくろマークおよび卍(ハーケンクロイツのつもりだったのかも)を描いていたのです。
この行為に対し,多くの新風連メンバーは反発しました。
新風連も不適切な表現であったと認識し,サイト上からその画像を削除。
問題は鎮静化に向かうと思われました。
ところが,事務局がこの問題についてコメントを発表したことにより,問題が再燃・炎上してしまいました。
新風連・事務局はフォントの色・サイズを変え(強調させて)次のようにコメントしました。

「大した問題じゃない!!」

保守派,右寄りの人々も一枚岩ではありません。
国旗に対する感覚も人それぞれ。

1.他国の国旗といえどもそれを汚してはならない。
2.国旗は汚してはならないが,大した問題ではない。
  新風連・事務局
3.政治的な意思表明のためには国旗を汚す行為もやむを得ない。
  太陽の帝国
  よーめんのブログ


おおざっぱに言えば以上3種類の考え方があるようです。

日本の場合は,他国の国旗を侮辱するような行為は違法とされています。
ただ,親告罪になるので,侮辱された国が訴え出ない限りは問題とはなりません。
また,日の丸を侮辱する行為については,法で禁じられてはいません。
以前,掲揚されている日の丸を引きずりおろし燃やしてしまった人がいましたが,
これは器物破損として裁かれました。

アメリカの場合は少々複雑。
国旗を侮辱する行為を禁ずる法律はあるようですが,
最高裁まで争うと,たいていは無罪となるようです。
つまり,↑であげた3の立場です。
アメリカは表現の自由を尊重します。


以前,チャンネル桜でも同様の問題が起こりました。
それについて書いた日記を以下に再掲しておきます。
お時間のある人はどうぞ♪


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世の中は凄い勢いで右に進んできましたが,『新しい教科書をつくる会』で内紛が起こるなど,右の中でもぼちぼち分派が始まっているようです。


私が良くのぞくチャンネル桜でも今とっても賑やかな討論が行われています。
チャンネル桜←クリック
反中国デモ行進に全員集合!←クリック

反中デモに関するスレッドでそれは起こっています。
簡単なやりとりを説明すると次のようになります。

A:「チャンネル桜の社長が反中デモの批判をしてたよ〜」
B:「どういうことだ!社長,説明してもらおう!」
C:「まず事実関係を確認するのが筋でしょう。礼儀をわきまえて下さい」
B:「今や日本は火急の時。礼儀なんて言ってる場合じゃない!」
C:「礼儀をわきまえない活動を見たら国民は引きますよ。結局それは敵を利することにもなります」

大雑把に表現するとこんな感じ。
細かく討論内容を見ると,C氏の発言もまた慇懃無礼だったりするのですが,大筋としては私はC氏の考え方に近い。どんなに正しいことを発言しようがその発言の仕方によってはその発言は死んだ言葉になってしまいます。SayClubのようなコミュニティでもB氏のようなタイプはよく見かけます。間違った発言をする人には何を言ってもいいみたいな感じ。
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チャンネル桜掲示板とデモには似たところがあります。

『衆人皆酔,我独醒』

「一般大衆はみんな酔っぱらっている。私だけが醒めている」

世をはかなんで川に身を投じた屈原の言葉です。

かなり傲慢な言葉で,これを不快に感じる人もいることでしょう。
屈原の場合は,酔っぱらっている人の酔いを醒ますことは諦め,あの世に旅立ってしまいましたが,現代の政治活動家たちは酔っぱらっている一般大衆の酔いを醒ますべく,様々な方法を用いています。

その方法の1つがデモです。一般大衆の酔いを醒ます為にはどうすべきか?真っ黒い街宣車がデモに加わったり,庶民の感覚から遊離しすぎているシュプレヒコールは酔いを醒ますどころか悪酔いさせてしまいます。
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愛国者なので,右寄りのサイトに遊びに行くことが多い私ですが,愛国という部分では共感できるものの,どうしても彼らと相容れない部分もある。

それは,彼らの持つ「愛天皇」と「憎悪中国」という部分。

私は天皇に対する敬愛の気持ちはありませんから,
デモの最後なんかで「天皇陛下バンザイ」などとシュプレヒコールをあげることには耐えられません。

また,中国の横暴に対しては徹底的に戦うべきだと思っていますが,中国に対しては何をしても構わないという姿勢はいただけません。先日行われた「反中デモ」では「凶悪支那人は日本から出て行け」とのシュプレヒコールがあったそうですが,こう言うのは絶対反対。「中国人犯罪者を日本に入れるな」ならOK。中国の「日本になら何をしてもいい」というやり方に対し同じ方法で返すのは日本人の美学に反します。

言うべき事はしっかり言う。やるべき事はしっかりやる。
しかし,決して下品になってはなりません。
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