敵を必要とする人たち

サンデープロジェクを見ました。

最後の所を少し見ただけなので,番組全体がどんな感じで構成されていたのかは分かりませんが,なかなか興味深い内容でした。

私はこの日記でたびたび立川テント村反戦ビラ投函事件について書いてきましたが,今回の番組ではこの事件についても少し触れられていました。公安が最近微罪逮捕を繰り返す理由の分析が行われ,その流れの中で立川テント村事件の話題も出てきたわけです。

私は最近公安によるいわゆる国策捜査の匂いがする事件が増えているような気がしてたので,今回の番組を我が意を得たりという思いで見ていました。
「国策」とは何か?これまでは,その点が分からずに,どうもすっきりしない気分でいました。小泉政権主導の元に公安が動いているのか?それとも日本を裏から牛耳っている権力者の意思によって動いているのか?そのあたりがどうもわからない。

しかし,その疑問をサンデープロジェクトは分かりやすく解説してくれました。もっとも,それが当たっているかどうかは別にして。

つまり,公安は自らの生き残りのために今活発に活動しているとの分析です。ソ連が崩壊し,共産主義が弱体化したことにより,公安の存在意義は薄れてきました。そして,予算も減り,人員削減という憂き目にもあっている。途中オウム真理教によって息を吹き返したこともありますが,オウムにはもはや国家転覆をするような力はなく,現在公安は新たな敵を必要としている状態。そこで注目されたのが,いわゆる反戦平和運動家たちです。元過激派なんて言う公安としてはオイシイ人物も紛れ込んでいるし,テロ組織と結びつけてその危険性を煽れば,公安の存在意義は確保され,しばらくは安泰ということです。

スパイ天国と言われる日本には,日本のため,日本国民のために働く公安が絶対に必要です。しかし,今の公安は果たして日本国民のために活動しているのか?はなはだ疑問です。

国内が不安定な中国や韓国が日本という敵を必要とするように,公安もまた,なにがしかの敵を必要としている。敵が存在しない場合には,無理矢理敵を作り出す,そんな活動もするのではないかと私は疑っています。


※↓に前回の公安ネタを再録
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以前,職務質問をされた話を書きましたが,巷では,職務質問で不快な思いをする人が増えているようです。

例えば,元国家公安委員長をしていた白川勝彦氏でさえ,昨今の職務質問には疑問を投げかけております。白川氏は,いきなり4人の警察官に取り囲まれて,命令口調で「ポケットの中のものを見せろ」と言われたことがあるとか。その詳しい経緯については次のサイトでどうぞ。

白川勝彦Web←クリック

また,最近『WiLL』という雑誌で読んだ記事ですが,腰に所謂十徳ナイフをぶら下げていただけで,警察署に連行され,写真・指紋を採られ,ナイフを没収された人がいるらしい。ブロークン・ウィンドウ(Broken window)理論の応用でしょうか?

その記事はネットで紹介されたものです。興味のある人は次のサイトへGO!

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国家の罠』という本があります。
かつて外務省のラスプーチンと呼ばれた男・佐藤優が執筆した本です。そのなかで,取り調べ担当の西村検事が「これは国策捜査だ」と述べたことを暴露しています。ムネオ事件に絡み佐藤優氏が逮捕されたのは国策捜査の一環であり,国策捜査が行われる目的は時代のけじめであり,これからは法律の適用基準が変わるのだと,そう言うことらしい。

国策捜査」とは何か。キツネ目の男・宮崎学氏は次のようにまとめています。

その時々の為政者が、それまでの統治の秩序を変更しようとして、旧秩序の中枢を占めた人々の排斥や、あるいはその政治権力に反抗する団体、個人の排除を目的として警察力などを行使すること

なにやらきな臭い話です。

日本国のため,日本人のために統治の秩序を変更するのならばよいのですが,誰が何のために何を目指して変更しようとしているのかがよくわからない。

最近,国民を助けない警察官の話をよく聞きます。はたして日本国・日本人のための警察なのか,あるいは組織のための警察なのか・・・。警察の動向には注目していきたいです。

※参考
【書籍】
真実無罪
特捜検察の闇
国家の罠
公安警察の手口
【動画】
公開シンポジウム『おかしいぞ警察・検察・裁判所』
公開シンポジウム『おかしいぞ警察・検察・裁判所?』