郵政民営化はいまだによくわからない

はじめに断っておきますが,私は経済はかなり苦手です。
私生活においても全てどんぶり勘定でいい加減。
「こちとら江戸っ子でい,宵越しの金はもたねえ」というくらい
計画性もへったくれもない金銭感覚。

その私が郵政民営化について,今この瞬間に少しだけ考えてみる♪

ネットサーフィンをしていると,色々な説を目にすることができます。

曰く「全てアメリカの指示通り。民営化したら株をアメリカに買われて国民の金を好きなように使われるだけ」

曰く「郵政公社は独立採算性で現段階は黒字。民営化に意味無し」

そんな,民営化反対論を唱え息巻いている人をよく見かけます。

で,民営化を反対する政治家の意見を聞いてみると,
地域に密着した田舎の郵便局をどうするんだと,浪花節で迫る人多数。

まず,この政治家の意見なんですけど,郵政民営化のポイントは郵便局云々じゃないでしょう。財政投融資とやらの金の流れをなんとかしようというのがその主旨のはず。

世界が日本の金を狙っているという陰謀論については,「日本は戦えないのか?」と問いたい。株式を公開したら日本人は全然買えなくて外国人に全部持って行かれるのでしょうか?さらに,金を好きなように使われるといっても,貯金したお金は利子を付けてしっかり返してくれるわけでしょう。無茶苦茶したら,みんな郵便貯金を解約して他の銀行に預けるだけだと思うのですが。

も1つおまけに,郵政公社は黒字だ,民営化する必要など無いというご意見ですが,なぜ黒字かといえば金の融資先が国家だからだと思うのですが,いかが?国家だから,郵政公社には利子を付けてしっかり返すけど,その金を使った事業は赤字状態。郵政公社がしっかりした経営をしてるんじゃなくて,単に赤字を計上する部署が違うだけだと思います。

で,私が感じる根本的な問題は,日本人は金の運用が苦手ということに尽きると思うのです。真面目な日本人は銀行やら郵便局やらにお金をたくさん貯金します。で,銀行や郵便局はそのお金に利子を付けて返す為に,お金を運用しなければならない。でも,優良融資先を見つける能力に欠ける為,計画的にお金を増やすことができず,ドンドコ赤字を作っている状態。

確か,バブルの時もそうでした。
農協などには真面目な農家の貯金が山ほどあったけど,
優良融資先が見つからず,不動産関係企業にガンガン融資した。
で,橋本さんが総量規制したら,一気にパンクした。

郵政民営化後も,国債やら財投債やらを買い続けるとしたら,
金の流れはこれまでと何ら変わりはないでしょう。
そして,一番の問題は,民営化後に果たして自力で金の運用ができるか否か。それだけのノウハウが郵政公社にはあるのか。非常に疑問です。

働かずしてお金が増えるというシステムは一体いつからあるのでしょう。このシステムが諸悪の根元だと思います。この嫌らしいシステムを基盤にした企業のテレビコマーシャルは年々増えていきます。


重要なのは国の赤字を減らすこと。
赤字の原因の1つは政官財の癒着。
私には小泉首相の深謀遠慮はわからないが,
ひょっとしたら,郵政民営化の目的の1つとして
この癒着を断ち切るというのもあるのかもしれない。

さてさて,どうしたもんか。
愚民には今ひとつつかめないでおります(^^ゞ