天災か人災か

台風22号は,全国各地に大きな爪痕を・・・・
というテレビの取って付けたようなコメントはさておき(笑),
ちょいとテレビを見ていて気になったことを1つ♪

皆さんは,伊豆の修善寺温泉にある新井旅館って知っていますか?
明治5年創業の歴史ある旅館で,館内の数多くの建物が登録文化財に指定されているとのことです。

さらには,芥川龍之介を始めとした文豪が投宿した宿としても有名で,旅館の女将も従業員もそのことを大いに誇りに思っています。

そこまではOK♪
歴史ある旅館を是非とも皆さんで守っていってもらいたい。

しかし,テレビインタビューを受けた女将の言葉に私は「はっ?」となってしまった。女将は大体次のように語りました。

「これは天災ではなく,人災って,皆さんがおっしゃってくれ,とても嬉しく思っています」

どういう事なのでしょうか?人災の説明を聞くべく,私はテレビを見続けていましたが,最後まできちんとした説明はありませんでした。

ただ,桂川の増水対策が以前から話し合われていたという説明はありました。その対策としては,?桂川の川幅を広げること。?桂川の川底を深く掘り下げること。?地下にトンネルを通すなどして雨水をほかに誘導すること。などが挙げられていました。

しかし,?の対策は新井旅館が山に囲まれた場所にびっしり建っているから川幅を広げれば移転せざるを得ず,廃案。?は景観を損ねるから却下。?はお金がかかりすぎるから保留,という状態だそうです。

つまり,新井旅館は元もと増水するとヤバイ場所に建っているわけで,増水のデメリットよりも景観の素晴らしさを取ったと考えることができます。

好きこのんでそういう場所で旅館を営んでいるのだから,増水で文化財が滅茶苦茶になるのも致し方がないことです。何をもって人災などと言うのか,理解できません。そこに旅館を建てた初代の人災ということでしょうか?