日本人と中国人の仕事っぷり

かつての日本人にとって,労働は人生そのものだった。
多くの日本人は,体力が許す限り働きつづけたいと願った。
労働を愛することは日本人の美徳のひとつといえる。

ところが,最近は日本人の労働に対する考え方がだいぶ変化しているように感じる。

朝から晩まで必死になって働く日本人。
家に着く頃にはヘトヘトで,あとは寝るだけ。
それに対し,イギリス人は,
夕方6時くらいにはもう一杯やりつつ会話を楽しんでいるらしい。

で,日本人は頑張った分だけイギリス人よりも質的・量的に優れた仕事をしているかというと,どうも怪しい。

日本人には,仕事の結果ではなく,頑張ったということを重視し,他者にそれをアピールしたがる人が多いような気がする。たとえ結果が悪くても,頑張ったんだから仕方がないと。

また,自分一人が頑張ることしか考えず,他人の仕事に配慮しない人も多い。

近所のスーパーには棚の整理ですごく頑張っている店員がいる。でも,彼は客に対する配慮はゼロ。客を押しのけるように棚の整理をする。彼にとっては自分の仕事が最優先なのだ。

『頑張ることが大事』
この精神論による無駄は計り知れない。





さて,次は中国人の仕事。

中国人は合理性を重んじる。
自分がいかに頭が良いかアピールするためにも
作業を始める前にいろいろ考える。

例えば,1キロの重さの箱(一辺10センチの立方体)があるとしよう。
この箱を10メートル先まで運ばなくてはならない。
私なら4個,3個,3個と,3回に分けて運ぶだろう。
おそらく1分ほどで作業は終了する。

しかし,中国人は違う。
合理的に,楽に運ぶことを考える。
彼はきっと台車を探しに行くことだろう。
10個の箱を台車に乗せて一回で運ぶために。
しかし,彼が箱を運び終わる頃には,
私は別の作業に入っていることだろう。
彼はさらに台車を返しに行かなくてはならない。
(ちなみに上の作業は一回切り)




頑張ることを重視するあまり仕事に合理性を欠く日本人と,
1つの作業の合理性を重視するものの全体を見ない中国人。


さて,どちらがよりましなのか。
答えは10年後に出るかな?