向井亜紀,代理母出産問題

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詳しい所は朝日新聞を見てもらうとして,
ごく簡単に説明しましょう。

向井亜紀は子宮ガンで子宮をとり子供が作れなくなってしまった。
しかし,卵巣は残っており卵子は作れる。
そこで,自分の卵子と旦那の精子体外受精させ,
代理母となる女性の子宮で子供を作ることにした。

代理母出産は成功し,双子の赤ちゃん誕生。
ところが,東京都品川区役所に出生届を提出した所,
親子関係を認めてもらえなかった。

そこで,向井夫婦は裁判に打って出た。
前回の高裁では親子でOKという判決が出たが,
品川区に抗告され今回の最高裁裁判と相成った。

結果は,向井夫婦の敗訴。
最高裁だからもうあとはありません。


さて,今回の判決で,私がほほ〜っと思ったのは,
卵子の提供者ではなく産んだ人が母親と認められるのかという現実。
DNA鑑定が発達してきた昨今,親子はDNAで決まるものとばかり思っていました。

お腹を痛めて産んだ人が母。
当然と言えば当然のこの判断なのですが,
ちょっとした驚きを禁じ得ない。

そういえば,最近卵子バンクなるものも登場していますね。
精子バンクはずいぶん前からあって,
ハリウッド女優のジョディ・フォスターも優秀な精子を買って,
シングルマザーになっています。

卵子バンクで優秀なDNAをもつ卵子を購入する時代がもうそこまで来ているのかもしれません。


今回はお腹を痛めて産んだ人が母であり,卵子提供者は母ではないという判決が出ましたが,実際問題,法律ができた時代には,こういう事態は全く想定されていなかったのです。司法はもうこの問題に対処しきれません。立法が早く動き出さないことには向井さんのように中途半端な状態におかれてしまう人が次々に生まれてしまうことでしょう。

正しいとかそういう問題ではなく,
社会的に白黒つけておく必要があります。


※関連リンク

代理母ドットコム

今の時代,次のようなややこしい例もあります。
読売←クリック

向井さんの代理母インタビュー

大野和基の取材
取材の裏側
取材の裏側
取材の裏側

※蛇足
 代理母についていろいろと考えていたら,
 「女性は産む機械?」という言葉が頭をちらつきました。
 代理母自体踏み込むべきではない領域だってのかも。