人間のいらない素敵な社会

IT革命とやらで,日々人間のいらない社会が構築されつつあります。
ITに限らず,人は「便利」の名の下に,様々な発明を続け,その結果人の労力は必要なくなっていきます。

日本の未来は一体どうなっているのでしょうか。
どうしても人間じゃないとできないものって何が残るのでしょう。

しばらくは中国や北朝鮮のように,一人でできる仕事を数人でやることになるのでしょうが,それでは人々の労働意欲が下がっていくばかり。非効率がさらに非効率になり,その状況に耐えられる日本人は多くはないだろうし,日本人にはそうなって欲しく無いとも思います。

以前ワークシェアリングについて書いたものを再掲します。

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ワークシェアリングとは何か?

検索で拾ってきた説明を列挙してみましょう。

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/03/h0329-1.html#betu
ワークシェアリングとは、雇用の維持・創出を目的として労働時間の短縮を行うものである。我が国の現状においては、多様就業型ワークシェアリングの環境整備に早期に取り組むことが適当であり、また、現下の厳しい雇用情勢に対応した当面の措置として緊急対応型ワークシェアリングに緊急に取り組むことが選択肢の一つである。

【心理コラムのサン】
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/7219/columns/3aa_business/WorkSharing_what.html
毎日のように最近耳にするワークシェアリング(work sharing)とは仕事を分けることです。山で遭難して食べるものが少なくなったときに食べるものを分配して命をつなぎ止めるように、仕事が少ないときにその仕事を分け与えて職を失わないようにすることです。

【JOB】
http://www.sankei-job.com/jobdata/keyword/050718/index.shtml
ワークシェアリングとは,雇用の維持・創出を図ることを目的として,労働時間の短縮を行うものであり,雇用・賃金・労働時間の適切な配分を目指すものであり(平成14年3月29日ワークシェアリングに関する政府・連合・日経連による三者合意),雇用の維持・創出のための一つの選択肢として位置づけられています。

共産党の見解】
http://www.jcp.or.jp/akahata/why/02-0120.html

パッと見たところ,失業対策と考えて間違いないようです。人間はたくさんいるのに仕事が少ない,だからみんなで仕事を分け合おうと言うことですね。

しかし,まわりを見渡してみると,ワークシェアリングを導入している企業は少ない。なぜ日本にはワークシェアリングが定着しないのか。原因はいくつか考えられます。

1.食えない:労働時間が短ければ当然給料も少ない。年金生活者が補助的な収入を求めるならいざ知らず,他からの収入がない人はワークシェアリングでは生活がなりたちません。ワークシェアリング導入に成功しているヨーロッパ各国などでは,補助金制度があるようです。

2.企業側が消極的:職種にもよるでしょうが,企業としては労働者のメンツが1日でコロコロ変わるのはやりにくいことでしょう。これを導入するメリットがほとんどない。


イクラブの掲示板でも,ホームレスやニートに働けとハッパをかける投稿がありましたが,今の世の中,仕事がかなり減っているような気がします。いや,仕事はそれほど減ってはいないけれど,人件費削減のために少人数で仕事をこなすようにし,あまり人を雇わないという傾向にあると見た方がいいかも知れません。

また,3K労働やパート労働などの仕事はそれなりにありますが,そういった仕事に対する世間の目は以前に比べ冷たくなってきました。天下り企業などで私腹を肥やす官僚達が責任転嫁のために世論を誘導しているような気がしなくもない。年金が破綻したのは不払い者の責任だというあの手のヤツです。

ワークシェアリングを含め,今の日本では失業対策についてより真剣に考えなくてはならない時期に来ています。
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↓の日記と似たようなことを書いてますねえ。
最近ワークシェアリングという言葉はほとんど聞かなくなりました。
やはり日本には定着しにくいシステムのようです。