漫画を日本の文化としてアピールすること

先日フランスで,ジャパンエキスポなる物が開催された。
いわばでっかいコミケ
コスプレ姉ちゃんもフランス人形みたいな人も多く,
なかなか活況を呈していたとか。

さて,このジャパンエキスポをふくめ日本の漫画文化について
鴻上尚史氏が『SPA!』で書いている。

今回のジャパンエキスポには,7回目にして初めて日本の大使館員が参加したとか。これについて鴻上氏は「遅すぎる」と憤慨する。
フランス人が認めて初めてノコノコやってくるとは何事かと。
漫画文化は能や歌舞伎と違って,他国の若者を取り込み,日本を理解させることができる。本来は政府が率先してその普及に努めるべきだというのが彼の主張。

日本ってのは,世界が認めないと自国の良さがわからないという面は確かにある。しかし,漫画を日本の文化として政府が認め,その文化振興として予算をつけるってのはどうだろう?

私は文化に国が絡むことについて両手をあげて賛成することはできない。国が保護することは,国により管理されることにもつながる。漫画は国が関与しないからこそ玉石混淆,様々なものが生まれてきたのである。「日本の文化」なんてたいそうなシールを貼られたら,漫画は能や歌舞伎のようになってしまうかもしれない。私としては政府にはほっておいて欲しいと思う。漫画家は社会を揺り動かすようなちょっとアウトロー的な存在でいた方がいい。

ジャパンエキスポオフィシャルサイト←クリック

蛇足:今回のジャパンエキスポには日本から9名のアニメーターや漫画家が参加した。しかし,なぜか韓国からも11名のゲストが参加している。ジャパンエキスポを日韓共催にしようとねらっているのか,「漫画は韓国の文化である」と言おうとしているのか非常に怪しい動きをしている。ジャパンエキスポ主催者も上記サイトで,来年に向けての会議では、日本の方々から韓国作家や韓国出版社の参加に不快感を持つ方々が多いこと、また、ジャパンエキスポの名称と合わないことなどのご意見があったことを報告し、協議の対象とさせていただきます。 との説明を載せざるを得なくなった。