靖国神社に関する小沢氏の考え

民主党の新代表・小沢氏が靖国問題に関し自説を開陳したとのこと。
記者とのやりとりはおおよそ以下の通り。



(小沢)分祀じゃねえよ。そもそもあれを祀るのが間違いなんですよ。

(記者)じゃあ,分祀できないという状況では,総理はやっぱり参拝すべきではない?

(小沢)できます。

(記者)どうやってできるんですか?

(小沢)簡単にできます。

(記者)そのやり方を・・・

(小沢)政権を取ったらすぐやります。その時教えます。


次のサイトを読むと小沢氏の考えが見えてきます。

小沢一郎・ウェブサイト←クリック

小沢氏の考えを箇条書きにしてみましょう。

●総理は靖国神社に参拝すべき。
A級戦犯はもともと靖国神社に祀るべきではない人々。
A級戦犯分祀ではなく廃祀すべき。
●合祀者の名簿はもともと厚生省から靖国神社に渡しているのだから,廃祀も国家によって可能。

最後の部分は私の想像ですが,先のインタビューで「簡単にできる」といったのはこのことを指しているのではないかと睨んでおります。

靖国神社は独立した宗教法人とはいうものの,確かに厚生省が合祀者の名簿を提出するなど,国家とのつながりが非常に緊密です。おもうに,独立した宗教法人にしたのが間違いの始まりだったのではないでしょうか。日本にとって「神道」とは,「宗教」とはかなり違うものだと思います。両者は切っても切れない関係にあり,日本は神道の基本の上に成り立っている国家とも言えます。神道,つまり神社は宗教法人ではなく,国の直属機関とするなど,何か方法はないものでしょうか。

そのような基礎ができた上で,日本人によって,靖国神社にはどのような人が祀られるべきなのかを論議すればいい。今のような中途半端な状態で,A級戦犯は祀られるべきかどうかなどを議論するのはなんとももどかしい。もし,本当に靖国神社が独立した宗教法人であるならば,誰を祀るかは神社の自由なのですから。

さて,小沢氏の発言,中国はどう受け止めているでしょうか?
小沢氏はA級戦犯さえ廃祀すれば,総理の靖国参拝は問題ないとしていますが,中国側も同じ考えか?中国政府はまだはっきりとした声明は出していません。

新華社掲示板の投稿をいくつかご紹介しましょう。


小沢はもともと右寄りだ。単にA級戦犯が戦場で死んでないから靖国神社に祀られる資格がないと言っているだけ。小泉の戦争認識とそう違いはない。

参拝すること自体が間違いなんだ。なんで日本の総理は固執するんだ。

小沢は小泉の政治観点に真っ向から挑戦している。靖国神社問題では比較的客観的な見識を持っている。日中問題の解決の糸口になるかも。

日本人のいうことは信じられない。小沢だって別に反省している訳じゃない。日本は法律に則ってしっかり裁かれるべき。靖国神社の参拝を禁止するのはもちろんのこと遊就館の展示も真実の歴史の展示に改めるべき。また,教科書も真実の歴史を記載し,対日賠償裁判でも,日本の有罪を認め賠償金を支払うべき。ここまでやって,やっと我々は日本人を信じることができる。ただ靖国神社に参拝しないだけでは信じられない。