ホワイトバンド

いまさらながら,各所で話題になっているホワイトバンドに注目。
関連サイトを色々覗いてみました。オフィシャルサイトおよび応援サイトは以下の通り。

ほっとけない 世界のまずしさ
ホワイトバンドプロジェクト公式ブログ
Yahoo!ブログ ホワイトバンドプロジェクト


最近は反ホワイトバンド運動も盛んになっています。
ホワイトバンド運動の何が批判されているのか。
私が気が付いたところを列挙してみましょう。

1.一見300円の寄付活動に見えるけど寄付活動じゃない。
2.売り上げの3分の1がNGOなどに流れ,彼らの活動資金になる。
3.怪しげなNGOも支援団体に名前を連ねている。
4.芸能人を使った軽いノリがなんか気にくわない。
5.最終目標らしき,貧困国の債務帳消しに問題有り。

で,私がかる〜くいろんなサイトを覗いた得た感想を述べてみましょう。

1.寄付活動じゃないというのはサイトの説明をよく読めば解りますね。
Q&Aのコーナーお金持ちの有名人が出演して、貧困問題を訴えるというのは、矛盾していませんか?という質問の答えはとても良く理解できます。ただお金をあげるだけじゃ貧困の解決にはならないという観点は私も賛同します。

2.300円の内訳が非常に複雑。原価,輸送費,宣伝費,賛同団体の活動資金などなど,かなりわかりづらい。しかも,ホワイトバンドキャンペーンの本部が売る場合と,賛同団体が売る場合にはその内訳が違ってくるとか。賛同団体の場合は大体100円で仕入れて200円は活動資金に回されるようです。本部の方は300円のうち100円を賛同団体の方に回すという仕組み。この金の流れのわかりにくさがキャンペーン全体の不信感につながっているようです。賛同団体の一つアフリカ理解プロジェクトはその点非常に好感が持てます。トップページの右上に内訳をしっかり書いています。770本売れて,231,000円の売り上げ。そこから仕入れ代金と送料を引いた残りが136,070円になり,このお金をエチオピアでの教育支援「みんなの学校プロジェクト」に使うとのこと。

3.怪しげな団体も参加していると言うことですが,私には何とも言えません。いろんな噂がある団体が確かに入っていますが,その噂の裏はとれないし,活動内容自体よく知りません。ただ,今回これだけ大きな運動となり活動資金を提供してもらうのですから,少なくともアフリカ理解プロジェクトくらいの説明は欲しいですね。実際発表されたところで何に使われたのか知る術はありませんが,最低限の礼儀だけは守って欲しい。

4.芸能人など有名人を使うという手法は私はありだと思います。「洗脳」とか「愚民の群」とか「大衆誘導」とか頭に描く人もいるでしょうが,意識改革の導入部分においては非常に有効な手段だとは思います。根本的な効果がどれほどあるかは何とも言えませんが。

5.そう,効果がよくわからないんですよねえ。貧困国が普通の国になるにはどんな方法が有効なのでしょう。ホワイトバンドの場合は,できるだけ多くの人の意識を高め,国家も無視できないくらいに世論の声を高めていくと言う感じになるでしょう。債務の帳消しに関しては私は経済学に疎いので敢えて触れないことにします。

まとめ

私はホワイトバンドという試みには賛同します。ただ,部分的に修正すべき所はたくさんあるようです。例えば,お金の流れです。これをもっと明確にする必要がある。自分でホワイトバンドを売る団体は,アフリカ理解プロジェクトのようにその内訳を明記する。活動費はその内訳を人件費・滞在費・現地での文房具代などできるだけ細かく書く。活動資金だけもらう団体ももちろんいくらもらったか,何に使ったかを明確に書かなくてはいけません。賛同団体の選択ももっと厳密に行う必要があるかもしれませんね。

頭が見えないプロジェクトなのでどうもつかみ辛いのですが,これをきっかけにして芽生えてきた人々の思いを枯らさないようにより多くの気配り(説明)とフィードバック(見直しをしながら前進)をしていって欲しいと思います。