郵政民営化もういっちょ

2つ前の日記では,政官財の癒着構造によって使われてきた郵貯簡保の資金の流れを何とかしなければならない,政官財の癒着を破壊し,これ以上国の赤字を作ってはならない,という方向から今回の郵政民営化を語りましたが,ちょっと気が付いたことがあります。

つまり,郵貯簡保の巨大資金がそもそもの元凶。この資金,国としてはほっておく訳にはいきません。利子を付けて返さなくてはいけないから。増やせるという確信がなくても,とりあえず運用しないわけにはいかない。財政投融資ありきと言うよりも,現実には巨大資金ありき,なのかも知れません。国はこの巨大資金に翻弄されてきた。

つまり,小泉首相の目標は,郵政三事業から,郵貯簡保を切り離すことにあるのかも知れません。郵便局は手紙の配達だけしていればいいと。郵貯簡保などはノウハウがある民間の金融機関に任せておけばいいわけで。

自力で運用できない金融機関に途方もない金が集まっている。その資金の貸付先を国家が無理に作ってきた。国家はこのお荷物を手放したかったのではないでしょうか。政官財の癒着構造でオイシイ思いをしている人以外は。350兆円の資金は魅力だとの話もありますが,使い道のない資金は魅力でもなんでもなく,ただの足かせなのです。

郵便局が金融事業を辞め郵便だけの業務になる。それが郵政民営化の目指すところであれば,私は賛成します。