ウンコ

ウンコをなめてはいけません。
こいつは人生に大きく関わってくる存在です。
見た目をどんなに美しく着飾ろうとも,
ウンコはその匂いを発することをやめてはくれません。

なぜ,ウンコは臭いのか。
その存在をアピールするために臭いのかもしれない。
臭くなかったら,部屋のどこかに転がっていても全く気が付かず,
部屋は大腸菌に汚染されるがままになってしまいます。

それはさておき,皆さん,誰だってウンコに関するエピソードって持っていますよね。

私が記憶しているもので一番強烈だったのが,修学旅行でのウンコ。

小学生くらいだと,学校でウンコなどしようものなら,上から水をかけられたり,ウンコというあだ名を付けられたり,かなり厳しい仕打ちをされます。小学生は実にウンコに厳しい。中学生になっても,まだまだウンコに対する厳しさは残存しております。その事件が起こったのも中学の修学旅行でのことでした。

お泊まり付きの集団生活は非常に緊張するものです。しかも,初めての土地でスケジュールがビッチリ組まれている。だから,ウンコをするタイミングが実に難しい。人によっては便秘になってしまうほど。しかし,限界まで耐えると悲劇が生まれてしまいます。

私は小学生の時から過敏性大腸炎でかなり苦労していますから,タイミングを見計らってウンコをするのには慣れています。修学旅行の時は人より早く起きて,悠々とトイレに向かい,バスの中で便意を催さないくらい出し切っておくのです(笑)

しかし,なかには慣れていない人もいる。旅行二日目,その悲劇が起こりました。いや,惨劇といった方がいいかも知れない。

私がいつものように起床時間より1時間ほど早く起きると,ただならぬ異臭に気が付きました。目をこらして周囲を見わたすと,まるで殺人現場のような有様。しかし,飛び散っているのは肉片でも血液でもなく,ウンコ。なんと,部屋のトイレからみんなの布団の方にまで,ウンコが点々と続いていたのです。一体何が起こったのか。みんな幸せそうな顔をして寝ています。しかし,なかには手にくっついちゃっている可哀想なやつも。あっ,寝返りを打ったら顔にも!

しかし,今起こそうが後で起こそうが悲劇の大勢には変わりがない,そう考えた私は,無情にも部屋を出て,きれいな空気を胸一杯に吸い込み,きれいな私のトイレに向かいました。後で混むといけないし♪

結局誰が犯人だったのかは噂でしか分かりませんでしたが,どうやら限界まで我慢したために,タイミングを逸して,脱糞してしまったようです。

朝方,布団を片付けに来たホテルの従業員はみな一様に無口でした。