アブノーマルと犯罪の境界

人間というやつは生物の中で唯一傷つくことに快感を覚えることができる存在かも知れません。もっとも,そういった嗜好は公序良俗に反することであり,社会生活を営む以上は,あくまで秘しておくべきものです。

最近,女性を監禁し,首輪をつけるなど暴力行為をはたらいたとして1人の男が逮捕されました。その行為自体は,アンダーグラウンドの世界では,特に目新しいものではありませんでした。首輪をつけることにしろ,「ご主人様」と呼ばせることにしろ,非常にありきたりです。犯罪になるかどうかは,おそらく被虐者側の同意の有無によって決まるのでしょう。

同様の事件がAV(アダルトビデオ)の世界でも起こっています。バッキーというAV制作会社が女性に対する暴行の容疑で摘発されたのです。バッキーは臨場感あふれるリアルな過激映像で人気があったらしく,リアル感を出すために,女優に撮影内容を教えないことが多かったそうです。その結果,女優が大けがをし,告訴し,今回その内情が明るみに出たわけです。

アブノーマルな世界は確かにある。
しかし,アブノーマルにも礼儀あり(笑)
SMというのはお互いに愛がないと成立しないとか。

アブノーマルに理解を示しすぎる最近の風潮もこういった犯罪が生じる土壌を作っているのかも知れません。アブノーマルな行為はあくまでもアンダーグラウンドの世界でひっそりとやっていて欲しいものです。

形だけのアブノーマルな行為は容易に犯罪に移行します。