土用の丑の日を説明してみるの巻

まず土用から。

中国には陰陽五行説という物があります。森羅万象何でもかんでも陰陽や五行に当てはめて説明してしまうのが陰陽五行説

そのうち陰陽の方は,天は陽・地は陰,男は陽・女は陰,昼は陽・夜は陰という風に当てはめます。

次に五行ですが,五行には木,火,土,金,水があります。世界のいろんな現象や物をこの5つに分類してしまうのが五行説

例えば,次のように。

五臓:肝(木),心(火),脾(土),肺(金),腎(水)
五味:酸っぱい(木),苦い(火),甘い(土),辛い(金),しおからい(水)
五色:青(木),赤(火),黄(土),白(金),黒(水)

この調子で古代人は季節も五行で分類してみようと試みました。
しかし,春(木),夏(火),秋(金),冬(水)と分類してみたものの,
季節は4つ,五行のうち土が余ってしまいました。
そこで,土はそれぞれの季節の後ろに少しずつ入れることにしました。これが土用。それぞれの季節のラスト18日が土用にあたります。で,土用の丑の日の場合は夏の土用だけが対象となります。

それぞれの季節は立春(2004年は2/4),立夏(5/5),立秋(8/7),立冬(11/7)から始まります。で,今年の夏は5月5日から8月6日までだから,夏の土用はこのうちのラスト18日,7月19日から8月6日までになるわけです。


はい,次は丑の日。
昔の人はご存じのように時間を干支で表記していました。
ほら,歴史でも戊辰戦争とか出てきましたよね。
あれは戊辰の年に起きた戦争です。

干支というのは十干と十二支の組み合わせです。
十干:甲,乙,丙,丁,戊,己,庚,辛,壬,癸
十二支:子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥

甲子,乙丑,丙寅,丁卯……のように順番に組み合わせていきます。
昔はこの組み合わせで,年,月,日にち,時間,全てを表していました。ちなみにこの組み合わせは全部で60通りあります。年の干支は60年で一巡するので60歳は還暦というわけです。

さてさて,上に記したように日にちにも干支があるわけで,干支のうち支の所が「丑」になっているの日がまさしく丑の日に当たります。支は12あるから丑の日は12日に1回まわってきます。

で,今年の夏の土用を見てみると支が丑になっている日が2日あります。辛丑の7月21日と癸丑の8月2日です。


ご静聴,ありがとうございました。m(__)m