著作権法におけるドロボウ

著作権侵害にもいろいろあります。
SayClubでは主に「他人の著作物を勝手に使う」という著作権侵害が多いようです。
他人の著作物である楽曲を勝手に流すCJ,
他人の著作物である画像をホムピィに貼り付ける人,
他人の著作物である文章を引用の枠を超えて使う人。

最近もあるホムピィで著作権侵害の疑いがある行為を見ました。
どうも,他人の撮った写真を勝手に使ったようです。
そしてある人が著作権者を突き止めて,猛抗議を行った。

ところがある人は日記に次のようなことを書いていました。
みんなもやっているのになぜ1人だけを責めるのかと。

みんなもやっている?

実は,今回のケースはみんなもやっているとは言い難いのです。
今回のケースは盗用・盗作です。

他人が撮った写真を自分が撮ったと偽り発表する行為。
これはディズニーのキャラクター画像をホムピィに貼り付けるのとは質的に違います。
勝手に使ったという行為に「嘘」が加わっているのですから。
俗に盗用・盗作などと呼ばれるこの行為については著作権法の121条に明記されています。
著作権侵害は一般に親告罪と思われていますが,盗用・盗作に関しては非親告罪です。
つまり,親告罪とは著作権を侵害された著作権者のみ訴えることができる罪ですが,
非親告罪著作権者が訴えなくても警察が逮捕できる罪ということです。

盗用・盗作はSayClubでもそう多くはありません。
私がこの5年あまりで見た盗用・盗作は3件のみです。
?侍魂というサイトで発表された文章をホムピィで自分が書いたものとして発表したケース。
?他人のサイトのコンテンツである「オズの魔法使いの手作り人形を使った物語」をパクったケース。
?他人の写真を自分だと偽ってギャラリーに載せたケース(撮影者の著作権侵害・肖像権の問題もある)。

みんなやってはいないのです。

私は画像や楽曲の著作権侵害についてはそれほど目くじらを立てて批判することはありません。
著作権者はひょっとしたら黙認しているのかもしれないし,あるいは許可されているのかもしれない。
親告罪ですから,著作権者とその人の間の問題です。
しかし,「嘘」のある盗作・盗用については厳しい目で見ています。

他人の著作物を借りるときには出所を明示することも忘れずに。

著作権法における罰則規定の概要