ケイタイと想像力

こんなニュースが出ていました。

東京新聞

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都教委は十三日、全国の小学六年と中学三年を対象に四月に実施された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の都内分の結果をまとめた。正答率は、小学生が全科目で全国平均をやや上回ったが、中学生はほぼ同じ。携帯電話を持っていない中学生が、持っている中学生より高い正答率をみせた。

携帯電話を持っていない小学生は57・1%(全国72%)、中学生が28%(同40・7%)。東京の子どもへの携帯電話の定着ぶりを裏付けた。なお、携帯電話を持っていない中学生の正答率は四教科平均で73・55%だったが、ほぼ毎日携帯電話で通話やメールをしている生徒の正答率は69・8%だった。

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ケイタイを持っていない中学生の正答率が73.55%で,ケイタイを持っている中学生の正答率が69.8%と。

67754人の調査なのでそれなりに有意な数値にはなっているでしょうが,これを額面通りに信じるか否かは難しいところ。つまり,ケイタイは子供の頭をバカにすると考えて良いものかどうかは,私としては今のところ保留。

例えば,ケイタイの保有ではなく,ブリーフ派とトランクス派に分けてみたり,ペットを飼っているグループと買っていないグループ,あるいは恋人がいるグループといないグループ,さらには右利きグループと左利きグループに分けてみても,このくらいのパーセンテージの差は出てくるのではないでしょうか。

ケイタイの子供の知能に対する影響についてはさらなる研究が必要かもしれません。



それはさておき,私はやはりケイタイについては危惧していることがあります。それは「約束」への影響です。最近はケイタイがある為にあまり約束をしなくなったとか。携帯があれば特に前もって決めておかなくてもその場その場で変えていけるから。駅での待ち合わせなども今の時代は必要ないのでしょうね。

で,私が何を危惧しているかというと,約束に伴う様々な工夫をしなくなるという点。例えば,待ち合わせでは,以前は,「南口改札を出たところ」とか「ライオン像のところ」とかいろいろ考えたものです。ケイタイがないと,遅刻した時などかなり困りますが,困った時こそ,知恵が働きます。ケイタイがあると,この知恵の出番が無くなってしまうのです。

ケイタイの是非の結果は,10年後くらいには出てくるかもしれません。