日本政府が初めて南京大虐殺を認めた!

って,中国の新聞に載っていたからどういうことかと調べたら,こういうことでしたか。

以下は共同通信の記事

非戦闘員の殺害否定できず 南京大虐殺で政府答弁書 (共同通信)

 政府は22日の閣議で、日中戦争中の南京大虐殺について「旧日本軍による南京入城後、非戦闘員の殺害または略奪行為などがあったことは否定できない」との答弁書を決定した。同様の見解は外務省のホームページにも掲載されている。

 答弁書は「外務省として当時の関係者に直接聞き取り調査を実施したことは確認されていない」としながらも、「これまで公になっている文献などから総合的に判断すれば、否定できない」と指摘。

 ただ中国の南京大虐殺記念館に展示されている当時の「写真」については「事実関係に強い疑義が提起されているものが含まれている」と同記念館に指摘したことを明らかにしている。

 民主党河村たかし衆院議員の質問主意書に対する答弁書


で,件の外務省のホームページに掲載されているのが次のQ&A。

Q.8 「南京大虐殺」に対して、日本政府はどのように考えていますか。
1.日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、多くの非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えています。
2.しかしながら、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えています。
3.日本は、過去の一時期、植民地支配と侵略により、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたことを率直に認識し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、戦争を二度と繰り返さず、平和国家としての道を歩んでいく決意です。


南京大虐殺を認めているでしょうか?
認めていませんね。
単に非戦闘員の殺害および略奪があった可能性があると述べているだけ。そのくらいのことならば,どこの戦地でも普通に見られたことでしょう。戦争とはそういうものです。

ちなみに,中国の新聞では日本政府答弁の「殺害」を「屠殺」,つまり「虐殺」と言い換えて報道しています。それから「多くの非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」の後ろに「事実である」が加えられています。否定できないだけであり,事実かどうかは確認できないのが現状であるのに,「事実である」と加えるのは実に姑息です。

補足:元記事は人民日報が書いており,そこでは「事実である」との記述はありませんでした。引用する過程において加えられたようです。