懐かしいな〜,イエスの箱船

若い女性と集団生活する怪しげなオヤジが再び現れました。
夜勤明けにはテレビで逮捕と家宅捜査のニュースが流れていました。

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逮捕されるほどのものなのか,今のところよくわかりません。
集団生活に参加しないと大変なことになると脅したとのことですが,「あんた地獄に堕ちるよ!」とか言うオバサンがテレビに堂々と出ている世の中,かなり違和感を覚えます。

脅しに関してだけ見るなら,昔のヤマギシ会とか,一部の宗教団体とか,自己開発セミナーなどの方がえげつないような気がします。

昔,『イエスの箱船』と呼ばれる集団がいました。聖書研究をしながら団体生活を送る集団です。家出してこの集団に入る女性が多かったために,社会問題化しました。しかし,その実態は,居場所のない女性,あるいは救いを求める女性のシェルター的な存在であり,主宰者である千石イエス氏はただ女性たちを受け入れていただけだった。

千石イエス氏は2001年になくなりました。女性たちが作った『シオンの娘』というお店はまだ福岡にあるかもしれません。

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シオンの娘(下から3番目の写真)←クリック

今回のケースはキリスト教という規範がないだけに,『イエスの箱船』と同一視はできませんが,「居場所を見つけた女性」というキーワードは共通しているような気がします。こういう場合,一見主宰者が仕切っているように見えますが,実は女性に動かされていることが多いものです。加害者と被害者という構図を決めてしまったら,見えなくなることが多い。確かに非社会的な行為ではありますが,そっとしておいてあげたいと私は思う。