北京オリンピックボイコット

政治とスポーツは関係がない,というのはきれい事・・・。

私が記憶している初めてのオリンピックボイコットは1980年のモスクワオリンピックです。ソ連アフガニスタン侵攻に抗議し,アメリカがボイコットを表明したのです。日本はもちろんアメリカに従いました。今チェックしてみたところ,中国までボイコットしていたのですね。少し驚きました。このボイコットのおかげで子熊のミーシャがフェードアウトしていったのがとても寂しかった。私が唯一記憶しているオリンピックマスコットなんですけど。


さて,北京オリンピックです。

ここ最近,中国で何か不祥事が起こるたびに北京オリンピックボイコットが叫ばれるようになっています。しかし,「なぜボイコットするのか」その理由は様々。

1.単に中国が嫌いだから。
・・・案外この層が多いです。まず嫌いというのがあって,その後に適当に理由付けをする。

2.自国民あるいは選手の安全を守るため。
・・・一番正当な理由に思えます。日本でこの意見が出てきたのは,やはりサッカーアジアカップの影響が大きいでしょう。北京で日本公使の乗った自動車のガラスが割られた事件は衝撃的でした。また,反日デモの流れの中で,上海の日本大使館が襲撃されたり,日本人留学生が殴り殺されそうになったりしました。これらの事件によって日本国民の生命が脅かされているという印象が強くなりました。
最近は,バスケットの試合で,観客が相手国選手にペットボトルを投げつけるという騒ぎもありました。
室蘭民報←クリック

3.中国政府は民主主義国家ではないから
・・・もっとも政治的な理由です。
Boycott2008BeijingOlympicが代表的なサイトですが,ボイコットする理由としては,チベットウイグルに対する弾圧,人権侵害などが挙げられています。

4.中国はオリンピックを開催できるレベルにない
・・・これは先日の北京マラソンでさらに強化された説です。北京マラソンでは,選手をしっかり誘導できなかったために,優勝選手がコースを外れるという事件がありました。
サンケイWeb←クリック


さて,私の意見です。

1については問題外。

2については非常に心配ではあるが,中国は独裁国家であるから逆に安全とも言える。中国政府がその気になれば,国民をビシバシ抑えることは可能です。1990年,私がまだ中国にいる時北京でアジアオリンピックが開催されたのですが,それまで北京の街にたくさんいた乞食がきれいサッパリ排除されました。

3については反対。スポーツと政治は関係がないというのはきれい事だとは思いますが,そのきれい事を何とか維持して欲しいと思ってます。「理想」を捨ててしまうと,人間はどんどん下品になっていきます。

4については今後の努力次第で何とでもなると思います。オリンピックにはハプニングがつきもの。少々トラブった方が逆に思い出に残るオリンピックになるかも(笑)


というわけで,私は北京オリンピックを応援しています。