名誉白人

名誉白人という言葉を聞いたことはありますか?
私は小学生の時『アフリカ縦断』という本を読み,
初めてこの言葉を知りました。

名誉白人とは,南アフリカ共和国アパルトヘイト政策を行っていたときに存在した言葉です。アパルトヘイト政策とは人種隔離政策,つまり白人を優れた人種,有色人種を劣った人種と考え,両者を社会的に分離する政策です。有色人種は限られた地域にしか住めず,白人用のバスには乗れず,白人用のベンチにも座れませんでした。

しかし,有色人種にもかかわらず,白人並みの権利を持っていたのが日本人です。日本と南アフリカが経済的に深いつながりを持っていたために,その特殊な地位を与えられたのです。白人にしてみれば,お得意様だから,黄色いけど特別に許してやるよという感覚でしょう。

日本人はとかく反省好きの国民ですが,かつて「名誉白人」と呼ばれ,その地位に甘んじていたことに対する反省はあまり聞いたことがありません。

我々はかつて名誉白人と呼ばれた。
それは一体何だったのか,今一度振り返る必要があります。

3月21日は「国際人種差別撤廃の日」です。